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ムーヴカスタム整備記録ブログ

ムーヴカスタムターボ(GF-L900S/EF-DET)の整備記録です。

「オイル交換は絶対にDIYだろ!」という人のためのページ Ver.1.05

ムーヴカスタムターボ(後期型)/GF-L900S/EF-DET/AT

 はじめに

 DIYによるオイル交換について、一応まとめてみました。未来の自分用の意味もあるかもしれませんが、たぶんこの作業は一生やらないと思います(苦笑)。現在、実は激安オイルとフィルターを使って自分でやったりしています。廃オイルは処理ボックスで可燃ゴミへ出しています。作業にはそれなりの工具が必要になりますが、慣れれば結構楽ですし、大手カー用品店の半額以下の価格で自分のやりたい時にやりたいように作業できます。自分でやればオイルを過剰に入れられるなどということもありません。実際にやってみたら自分にとっては結構なメリットがありました。ですが、ふだん長距離乗られる方々には激安商品での交換はおすすめしません。それなりの製品を使用しておきましょう。

 オイルの抜き方

 自動車からオイルを抜く方法は、オイルレベルゲージが刺さっている場所に管を挿し込んでオイルを吸い出す「上抜き」とエンジン下部にあるオイルパンのドレンプラグを外し、オイルを排出して受け皿で受ける「下抜き」があります。どこかでオイル交換を依頼すると「上から抜きますか? 下から抜きますか?」と聞かれたことがあるかもしれませんが、このことを聞いているわけです。

 ドレンボルトとオイルフィルターの場所と作業方法(下抜き)

ムーヴカスタムターボ(GF-L900S/EF-DET)の純正ドレンボルト
ムーヴカスタムターボ(L900S/EF-DET)のオイルパンとドレンボルト

 ドレンボルトは、エンジンルーム下のオイルパンにあります。車体前方の下部に潜ってみれば、すぐに見つかると思います。ドレンボルトはM12の1.25(ピッチ)で、締付トルクは24.0±4.8N・mです。

 正確な締付にはトルクレンチが必要です。素人だけどそんなもんカンでやったる、というワイルドな方は自己責任でどうぞ。オイル漏れも嫌ですが、ドレンボルトやオイルパンのネジ山潰れも怖いですけれど。左のトルクレンチを私も使用しているのですが、この製品は使用後たまに設定した目盛がずれることがあってちょっと不安です。かといって同価格帯の別メーカーの製品も同じ仕組みで設定しているように思えますし、日本メーカー製でこれより上の価格帯の製品となると価格がひどく高くなってしまうため、我慢してこれを使用しています(苦笑)。本当はプロの整備士が使っているような製品に買い替えたいのですが先立つものが……。

 ドレンボルトをなめないように脱着には14ミリのメガネレンチを使用します。

ムーヴカスタムターボ(GF-L900S/EF-DET)の中古ドレンワッシャー

 それから、ドレンボルトにはドレンワッシャー(右画像)をはめて使用するのですが、オイルパンからドレンボルトを外した時にドレンワッシャーがオイルパンに貼りついて残っていることがあるようです。私は確かまだ一度も経験したことがありませんが気を付けるようにしています。気付かずにそのまま新しいドレンワッシャーとドレンボルトを取り付けてしまうとオイル漏れなどの問題が発生するのかもしれません。右上の画像のドレンワッシャーは長期間使用済みのものなので、変色や変形などで新品のものと見た目が違っていますのでご注意下さい。

 オイルを排出する前には少しエンジンをかけておきます。オイルを温めて軟らかくして、抜けやすくするためです。オイルの温度をあまり上げると、ドレンボルトを外した時に熱いオイルが出てきて危ないので、気温と相談しながらほどほどの加熱にしておきましょう。

 それと、下抜きの場合は、エンジン下に作業できるだけのスペースを確保するため、車体前部のジャッキアップかカースロープなどの使用が必要となります。また、安全のためにタイヤストッパーなども必要でしょう。左上のカースロープですが、こういった樹脂製のものは、軽量なので設置場所がコンクリートの上などの場合、滑ってしまってタイヤが上に乗りにくいです。ですので、底面にゴムを貼ったり、一番低い部分をタイヤの下に食い込ませておくと、スムーズにタイヤが乗りやすいかと思います。

 ドレンボルトを外したらオイルが出てきますので、オイル交換用に売られている受け皿に受けるもよし、このページの下の方で紹介しているオイル処理ボックスに受けるもよしです。最初は、下抜きでどの位の量のオイルが抜けるかを知っておくために、受け皿で受けて目盛付きのオイルジョッキなどに移して計量しておくとよいかもしれません。オイルフィラーキャップ(エンジンの上にあるオイルを補充する穴をふさいでいるキャップ)が閉まっていると空気が入らずオイルの排出される速度が遅いと思うので開けておきましょう。また、ドレンボルトやドレンワッシャーが排出したオイルの中に落ちてしまうこともあると思うのでよく調べておきましょう。

 抜いたオイルの処分方法ですが、私はページの下のほうでも紹介している処理ボックスに入れて家庭ごみとして出しています。お住いの自治体のルールなどによって同じ方法で処分できない場合は、オイルを買ったお店や馴染みのガソリンスタンドで引き取ってもらうなど、別の方法を探す必要があります。

 新品のオイルはエンジンの上にあるオイルフィラーキャップを開けてそこから注ぎ込みますが、注入口が小さいので、オイルジョウゴをお勧めします。ムーヴカスタムターボ(GF-L900S/EF-DET)は、注入時に誤ってオイルをこぼすと、エンジンルームの下のほうにあるオルタネータに付着して火災の原因になることがあるようです。以前にダイハツから複数回郵便物が来まして、エンジンルーム内に注意喚起のシールを貼らされたり、オルタネータにオイルが付いていないかディーラーでチェックをされたことがありました。ですので、私が新品のオイルを注入する時は、必ずオイルジョウゴを使用し、その周りを少し広めにウエスで囲んで、万が一オイルをこぼしてしまったとしても下には垂れていかないようにしています。

ムーヴカスタムターボ(GF-L900S/EF-DET)のフロントのナンバープレート
ムーヴカスタムターボ(GF-L900S/EF-DET)のフロントナンバープレートの裏の穴

 次にオイルフィルター(オイルエレメント)の場所ですが、フロントのナンバープレートを取り外してみましょう。円筒形のオイルフィルターの頭が見えます。奥の方に横向きで取付けられています。作業時はフロントバンパーを外したほうがよいでしょう。そうしないと作業もやりにくいですし、オイルフィルターを取り外すと周りに古いオイルが滴り落ちて汚れるので、それらをウエスで拭き取ることも難しいと思います。

 オイルフィルターを外すのは、エンジンやオイルパンからオイルを全て抜いてから行います。脱着作業には延長バーの付いたソケットレンチやオイルフィルターレンチなどが必要です。私のムーヴのオイルフィルターのサイズはΦ65mmです。左上のオイルフィルターレンチを私も使っていますが、これを使ってオイルフィルターを取り付けると、オイルフィルターが内側にはまって抜けなくなります。そのため、オイルフィルターレンチの上側にボルト用の穴があいていますので、そこにボルトを締めこんでいき、オイルフィルターからレンチを分離させることができるようになっています。使用できるボルトはM6で、ある程度の長さが必要です。金属製のボルトを使用するとオイルフィルターに小さな傷がつくことがあるので、気になる方は別の樹脂製ボルトなどを購入して使用したほうがよいでしょう。

ムーヴカスタムターボ(GF-L900S/EF-DET)のオイルフィルターの底部

 新品のオイルフィルターを取り付ける時は、底部のゴムのパッキン(円形)に新品のオイルを塗っておくのを忘れないようにしましょう。右の画像で説明すると、金属製のケースを除いて最も外側にパッキンが配置されています。手に密着する薄めのゴム手袋をして指先にオイルをつけて、パッキンの全周に薄く塗布します。たぶん、取付場所とオイルフィルターを隙間なく密着させて、オイル漏れを防止するためにするのだと思います(汗)。

 オイルフィルターの締付トルクですが、トルク値ではなく回転角度で判断します。オイルフィルターを手で締め付けていき、オイルフィルターの底が取り付け場所に密着したところでオイルフィルターレンチをはめ込んで、そこから4分の3(270度)回転させると、それ以上締め付けるのに力が要るようになると思います。そこで締め付けは終了です。すべての製品が回転角度で締め付けるようになっているのか分かりませんので、これについてはオイルフィルターの製造元などによく確認して下さい。

 ドレンボルト・ドレンワッシャー・オイルフィルターなどの純正品番は「ムーヴカスタム(GF-L900S/EF-DET)の紹介ページ」をご覧ください。

 上抜き用の便利なツール

 なお、ジャッキアップもせず、ドレンボルトにも触れず、気楽にオイルの交換ができる便利なツールも販売されています。前述した「上抜き」用の製品です。

 私も類似品を一台所持していますが、これを使えば作業の手間とリスクはかなり削減されます。オイルを全量完全に抜くことはできないと思いますが、ドレンボルトから抜く下抜きでも構造の問題で全量は抜けないようなので、私はあまり気にしていません。多走行後など、オイルの汚れがひどい場合は、古いオイルを排出後に安いオイルを入れてエンジンを回して一度うがいをさせてからまた排出させ、それから新品オイルを入れるとよいかもしれません。簡易的なエンジンフラッシングという感じでしょうか。

 あと、某大手カー用品チェーン店やガソリンスタンドでオイル交換を依頼して、新人バイト店員にオイルを多めに入れられ、エンジンの調子がおかしくなっても、この製品があればオイルを抜き取って量を調整することができます(苦笑)。

 それから、「作業の手間とリスクがかなり削減される」と前述しましたが、それはオイルだけを交換する場合でして、オイルフィルターも交換する場合は、オイルフィルターを外した時に滴り落ちてくる古いオイルを車体下部で受けたり、フロントバンパーを外したりと、結構面倒な作業があります。私の場合、ドレンボルトのドレンワッシャーもあまり長くは使いたくないので、オイルフィルターを交換する時には、ドレンボルトを外して下抜きをして、ドレンワッシャーも交換することが多いです。ちなみに、走行距離が短い時は、オイル交換は約1年に1回、オイルフィルターはオイル交換2回に1回の間隔で交換しています。

 廃油処理など

 さて、もう一つの問題である廃油の処理ですが、これもDIY用の便利な商品があります。ただし、地域によっては、この製品を使用した廃油のゴミ出しができないかもしれませんのでご注意下さい(要事前確認)。

 これら以外に、細かい問題ですが、オイル缶の処理もあります。オイル缶の僅かな残留オイルはティッシュで拭き取って燃えるゴミでよいでしょう。オイルを購入した店が、それらをまとめて回収してくれるかもしれませんが、毎回やることを考えれば、これも意外に手間と感じるようになるかもしれません。これはお住いの自治体にもよると思いますが、空き缶を気軽に家庭ごみとして出せる場合、気分的には楽でしょう。

ドレンボルトの関連語

  • ドレンプラグ
  • ドレーンボルト
  • ドレーンプラグ
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